#姑獲鳥の夏 を読破 #京極夏彦

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

姑獲鳥の夏 京極夏彦

戦後間もない頃を舞台としたシリーズ。20ヶ月も身ごもった女性、そして密室の中失踪したその夫の謎を解くため、京極堂が動く

おそらくミステリの出来そのものはあまり高くはないとはおもわれるですが、この作品はそんなことを気にするような物語ではそもそもないのでしょう。このシリーズ最大のウリである、京極堂の脱線に次ぐ脱線、薀蓄からの薀蓄、これを楽しめるかどうかでしょうね。私が好きな京極堂の講釈は

長すぎる妊娠についての講義の中で

「もちろん、後からさ。彼らは残虐非道の鬼になったり、極悪人や豪傑の判を押されたその時に遡って過去ができるのでだ。 「そうさ。鬼は常に異常な出産によって生まれなければいけない、そういった強い民族社会の共通認識が過去にはあったわけだ。特にわが日本ではかなり徹底していた。これは裏返せば異常な出産によって生を受けたものは鬼になると共通認識があったと言う事でもある。だから実際の鬼や極悪人は異常な出産の出自を持たなければ説得力に欠ける。因果関係の逆転だ

ただ、あまり読後感は良くはなかったかな、という不満はありましたね。この世界観を楽しめそうな方は是非どうぞ